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オフラインな活動のこと と 李姫本ちら見せ

こんばんは
小鈴です

ちょっと潜ってました。
ぶくぶくぶくと。

紙媒体をまたチャレンジさせていただけることになりまして、そっちの原稿を少々。
あとは製本を頑張れば、スパークでおいてくださるアテが出来たので頑張ります。

今回のお話は、李姫です。
李姫なのですが、パロディでして。
男女逆転した世の中で、
拾われて遊郭に来てTOPに上り詰めた男絳攸さんと
出世を目指すお嬢様の秀麗が出会って、なんやかんやするお話です。
客に媚びないクールビューティーな絳攸さんと、
天然お嬢様秀麗の恋模様はどうなるのか  は読んでいただいてのお楽しみでございます。
雰囲気的には、秀麗×絳攸です。
一応全年齢向けです。

あ、タイトルは決まっています
『朝まで、きみと』
コピー本40pで、¥400の予定

こちらは、近日中に値段も正式にご報告いたします。

それ以外だと、来年1月のインテ合わせでいくつか動いています。
こっちは双花と、あと以前にサイトに載せた楸瑛×秀麗現パロの
軛 に加筆して本にしようと思っています。

今回の李姫で思った以上にお話が膨らんでしまい、書くのを諦めた部分があるので、そこの部分もあわよくばインテで出したいのですけれど、どうかしら。
スパーク後の反応見て考えます。

あとは、来年春?位でもう一つ、アンソロに参加させていただけそうです。

ところで最近私の中で龍蓮×楸瑛が大人気なのですけど、誰か一緒に龍蓮×楸瑛本作りませんか?



続きに今回の李姫本ちら見せ
ちら見せその一

出会ったばかりのふたり

********************************

いくら客でも、まだ幼いと形容できるこの少女と事に及ぶのは、絳攸の中で許容できない事だ。
一見の客だから、前金で代金は預かっているのだろうが、果たしてこの少女が何処までその金子の意味を理解したのかは判らない。
「何って、高名な絳攸さまにお目にかかりたくて参りましたけれど、ご迷惑でしたか?」
他に何をするのだという疑問の目で見つめられ、絳攸は何故だか恥ずかしくなる。
「いいえ、その。迷惑などと思う筈がございません。私の言葉が足りずに、そのように聞こえてしまったのでしたら、お詫び致します」
ゆるりと礼を取りそう詫びれば、今度は秀麗の方が困った顔をする。
「どうか、そのように他人行儀はお止めになってくださいな。絳攸さまの方が年長者でいらっしゃるのですもの」
確かにこの国では、年長であればある程に敬われるべき存在とされている。
けれどもそれは身分の差を超越するものではなくて、紅家の姫君ともなれば、長老と呼ばれる様な年代のものからでも頭を下げられるのが当り前と思っていてもおかしくない。
ましてや絳攸はまだ青年の年頃に入ったばかりで、秀麗からすればせいぜい兄と言った年頃だろう。それくらいの歳の差で、しかもただでさえ蔑まれる廓の中の男であれば、もっと高飛車な態度を取られても絳攸は驚かない。
幼く、まだ廓の本来の意味を理解していないからこそ、彼女の様なしっかりとした教育を受けたものは「年長者を敬うべき」という基本に忠実になれるのであろう。
そうであれば、彼女が廓の役割を知った時、一体どんな目を自分に向けるのだろうかと考えて居る自分に気が付いて、溜め息が出そうになる。
自分が秀麗と見えるのは今日が最初で最後だ。彼女の様な姫君は、廓から離れて過ごしていくのが一番の幸せに違いない。
だからこそ、今日のこの席は精一杯彼女の望みを叶えてやらなければならないと、絳攸はもう一度秀麗の目を見つめた。

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ちら見せもういっちょ

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「ああ、絳攸さま」
大階段を下りて厨所に向かおうした絳攸を、丁度到着したばかりらしい秀麗が呼びとめる。
ふわふわとした毛皮を首の周りに巻いた上に覗く肌は、寒さの為かいつもよりも赤い。
温めてやらなければと思って、無意識のうちに手を伸ばしていた。
両手で温めるようにして頬を包み込めば、秀麗の目がぱちくりと開かれる。そのまま秀麗が瞬きをして、長い睫毛がぱたりと上下する。
「あの……絳攸さま?」
しばらく見つめあった後に秀麗が困ったように口を開いて、紅を引いていない唇が微かにきらりと光った。
「ん? どうした、秀麗?」
どうして秀麗は困った様な顔をしているのだろうと思いながら、絳攸は微笑み返す。
「あの……もう温まりましたから。大丈夫、です」
小さな声でそう言って秀麗が俯いた事で、絳攸も漸く状況を理解し、慌てて両手を離して飛びのいた。
「も、申し訳ありません。寒そうだなと思ったものでつい……」
出来ることならば、もう秀麗の記憶を消してしまいたい程に恥ずかしい。身分の高い女性の頬に許可なく触れるなど、一体自分は何をしているのか。
けれども秀麗は大丈夫ですと笑った。
「絳攸さまの掌は、とても温かいんですね。温めていただいて、ありがとうございます」
無邪気な顔で礼を言われて、絳攸はますますいたたまれない思いでいたけれども、それでもどうにか頷く事ができた。
「それにしても、絳攸さまと一階でお会いするなんて珍しいですね。もしかして私、お待たせしてしまいましたか?」
いつもは秀麗の訪れを聞いてから、絳攸が一階まで秀麗を迎えに行く。それに慣れているから秀麗には違和感があるのだろう。
「いや。もうそろそろ着く頃だと思って、茶を淹れておこうと思ったのだが」
どうやら間に合わなかったようだなと息を吐けば、秀麗が良い事を思いついたという様に笑う。
「絳攸さま。宜しければ、私がお淹れしますわ」
得意ですのよと秀麗は笑う。
********************************

こーんな感じのお話です。
機会があればお手に取っていただければ嬉しいです。
通販は、インテ後に予定しております。

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