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あれこれ雑記

こんばんは
小鈴です

年末的な感覚が一つもありません。
仕事してないし、大掃除してないし、原稿してないしそんなもんかしらね。

本題にさくさく行きましょう。

OFF LINE のお話
ミカンズ嬢と二人で作った双花の本をいよいよ皆様にお披露目することになります。
本番(と二人で呼んでいる)はインテなのですが、
こうきさんにお願いして描いていただいた表紙の楸瑛さんが(もちろん絳攸さまもね)あまりにも素敵で
関東に皆様にもこの素敵な表紙を自慢したいと私が駄々をこねた結果
スピカのはっちさんが預かってくださることになりました。

はっちさんいつもいつもありがとうございます。

そんなわけで、
バニラみかんの現代パロディ双花本
 【今、あいにゆきます】
(A5 オンデマンド 800円 2冊組 合計80P)
2011.12.29 『COMIC MARKET 81(冬コミ)』
西み40b スピカ さま  にてお求めいただけます

スパークの時も思ったのですけど、本だけ行って自分が参戦できないのは空しいですなぁ。
しょぼんとしまする。

インテはいくよ~。
ミカンズ先生はご多忙でいらっしゃいますが、小鈴は他に行くところもなくしょぼんとお留守番ですので
ご都合のつく方は是非に、かまってやりにいらしてください。

インテではもう一冊は新刊をもっていく予定です。
以前にサイトにUPしたベースの現パロ楸秀本です。
例によって絳攸さまの事が好きな楸瑛さんと、絳攸さまの事が好きな秀麗ちゃんと、にぶにぶ困ったちゃんの絳攸さんのちょっといらっとするお話です。
タイトルは多分 【罪と罰】になる予定です。
価格ページ数は未定。

後はもう一冊、李姫を書けたら書きたい。
スパークで出した 【朝まで、きみと】(コピー 40P 400円) の続きが書ければ書きたい。
ただ資格試験の勉強も滞っているので、ここは未定です。

ところで、はっちさんに何の断りもなくこんなこと書きますけど、
スパークでおだしになったランデヴーという李姫の御本が好きで好きで仕方ありません。
李姫っていいなぁ、大好きだなぁとおもう私のバイブルです。
こんなことを書くまでもなく、うちのサイトにお越しいただく皆様はもれなく入手なさっているとは思うのですが、
万が一まだお持ちでない方がいらっしゃいましたら、スライディングしてでも入手なさることをお勧めします。
私は、A/K/Bの大声/ダイヤモンドという曲をがんがんにかけながら何度も読み返して、
そのたびに転がりまわっています。
転がること前提なので、これを読むときはもれなくお布団の上です。
以上勝手に宣伝でした。
勝手に宣伝なので、何か不都合などありましたら小鈴にお願いしますね。

そして、もうひとつお知らせ、というかお誘い。
リレーSS on Twitter に参加しませんか?
企画趣旨とルールの詳細はここから → 
自分が書くお話がワンパターンでどうしようもなくて飽き飽きしているので、
同じネタで他の書き手さんがお書きになったらどんなことになるのか教えていただこうじゃないのよという完全俺得企画です。
期間などは特になく、書きたい時が書き時デース な感じでゆるくやっていきたいと思っています。
ご参加いただける方は、ついったで@くださいませ。

そして最後に、ついったに流した年末双花をリサイクルで貼っておきます。

現パロ双花 えろなしです。
ちょっとわけわからん感じです。

続きをクリックでお読みください。

【最後のキス】

たぶんこれが最後のキスだろうと楸瑛は思った。

恋人との時間は、いつだって流れるように過ぎ去って、後には甘くて苦い感傷を残してゆく。
裏を返せば、恋人との時間があるからこそ、溜息のでるような一人の時間もあるわけで、そう考えれば、ほろ苦い感情はいつの間にか淡く融けてしまっている。
それはまるで角砂糖の上に一滴垂らしたコーヒーのようだと楸瑛は思う。
真っ白なその身を琥珀色に染め、元の整った形を手放してしまってもなお、口にすれば嫌でも気が付く程にはその存在を主張する砂糖は、自らの色も形も全て飲み込んだ底の見えない液体の事をどう思っているのだろう?

「……それ以上は融けないと思うぞ。それから、いつも以上におかしな顔をしているが、この忙しさで緩んでいた螺子が外れでもしたか?」
吐息が耳を擽るほどの距離で発せられた絳攸の声には、恋人らしい甘さのカケラも感じられない。
今は楸瑛の家の大掃除の途中で、それなのに楸瑛だけがコーヒーを飲んで休んでいるのだから彼の不機嫌が理解できないわけではないが、そもそも誘いを断って掃除を続けているのは絳攸なのだから楸瑛としても今一つ納得できない。
普段からこまめに掃除をしているこの家で大掃除らしいことと言えば、たまりにたまった雑誌の処分位もので、そうなった原因は主に絳攸にあり、以前に勝手に整理した時の絳攸の溜息を思い出すと手伝おうという気にもなれない。
そんなわけで実のところ楸瑛は今、暇を持て余しているのだった。

大掃除が早く終われば、互いの実家に戻る前に何処かで食事をする時間ぐらいはとれるかとも思ったが、整理するよりも読みふける時間の長い絳攸の様子からすると時間までに大掃除を終えることも難しそうだ。
互いに忙しくて碌に話もできない事はよくあるけれど、十日も会えないのなんて一年でもこの時期位もので、そうなると絳攸はメールだってまともに返してくれやしないのだから楸瑛のいら立ちはつのるばかりだ。
もう一度溜息をついた楸瑛は、左手の中のカップを覗いて困惑する。
濃いめに入れたコーヒーの底に、はっきりと解るほどの砂糖の山。
確かに絳攸の言う通り、どんなにかき混ぜても融かしきる事は出来ないだろう。
「見てたなら、教えてよ……」
無駄と解っていながらつい、抗議した。

彼がいつもそうする程には、恋人が楸瑛を見てくれてなどいないと、流石に諦めもついている。
それなのに、言葉の綾とは言え、自らの傷を抉る様な事をしなくても良かったと楸瑛は眉根を寄せた。
けれど楸瑛の予想に反して絳攸は「すまん」と小さく謝罪した。
「疲れているから、甘いのが飲みたい気分かと思って見ていたんだ」

大体いつも伸びすぎの前髪を左手で掻き回すのは、たぶん本人は気付いていない絳攸の癖だ。
この癖が出るのは、ちょっと困っている時と照れている時だと楸瑛は知っている。
それに気付いたら楸瑛は何だか嬉しくなって、ぴくりと上がる口の端を隠すようにカップを持ち上げた。
「……甘い」
想像以上に甘ったるい液体がじりじりと喉の奥に落ちていくのを感じながら呟いた楸瑛に、絳攸は当然だと頷く。

「五つも砂糖を入れたんだ。想像しただけでも歯が痛くなりそうだ」
そういいながら絳攸は奥歯を撫でるように頬に手をやった。
歯医者にいくのが嫌いで、神経質な程丁寧に歯を磨いていても、こんな話だけで不安になるらしい。
融けきらないほど砂糖を入れたのコーヒーのせいか、楸瑛の胸もじわじわと甘い温もりで満たされてゆく。

「ねえ、絳攸。砂糖の数も言える位に、私の事を見ていたんだね」
悪戯心に逆らえず、震える声でそう聞くと、絳攸は予想通りぐるぐると前髪を掻き回した。
「……たまたまだ、たまたま。お前がぼけっとしているから零さないか気になっただけだ」
そう言いながら踵を返して大掃除の続きに戻ろうとする絳攸に、楸瑛はあわてて手を伸ばす。
「待って。これを飲んだら私も手伝うよ」
けれど絳攸は首を横に振る。
「お前は休んでいろ」
また要る物まで捨てられたらかなわないからなと腕を振り払われた楸瑛は、空になった右手もコーヒーカップにそっと添えた。ソファの後ろで絳攸が雑誌を仕分けるパタパタという音が聞こえる。
「……もうすぐ終わる。俺の分のコーヒーはあるのか?」
無機質な音に紛れて聞き逃しそうなほどに小さな声の呟きだったけれど、楸瑛は弾かれたように顔を上げ振り返る。
「ああ、任せておいて」
そう言って立ち上がる楸瑛に絳攸は「甘くないのにしろよ」と言って笑った。

今度は砂糖なんかいらないと、楸瑛は思った。
砂糖のかわりにもう一度、今年最後のキスをしよう。


【了】


なんだただのリア充か
(´・ω・`)

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