《新年ご挨拶がわりのSS/龍楸》
あけましておめでとうございます。
小鈴です。
旧年中は拙宅をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
年中浮かれポンチな割に更新少なめのポンコツサイトですが、今年も何卒宜しくお願い申しあげます。
さて、新年なので年賀状がわりの小話をひとつ。
辰年らしく、龍連で。
龍連だと一番好きなCPは龍連楸瑛なので、新年早々びえるです。
龍楸同好会会員ですしね(★・`ω・)v--☆
昨年のリクはわすれてないです。
ごめんなさい頑張ります(´・ェ・`)
SSは続きをクリックでどうぞ!
小鈴です。
旧年中は拙宅をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
年中浮かれポンチな割に更新少なめのポンコツサイトですが、今年も何卒宜しくお願い申しあげます。
さて、新年なので年賀状がわりの小話をひとつ。
辰年らしく、龍連で。
龍連だと一番好きなCPは龍連楸瑛なので、新年早々びえるです。
龍楸同好会会員ですしね(★・`ω・)v--☆
昨年のリクはわすれてないです。
ごめんなさい頑張ります(´・ェ・`)
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A HAPPY NEW YEAR!
2012 新年ご挨拶SS
NEW YEAR with MY DRAGON
【龍楸】
「愚兄いるか?」
ドアの前で一瞬立ち止まってそう声をかけた龍連は、楸瑛の返事を待つ事もなく部屋へと入ってくる。
楸瑛は手にしていたスマートフォンをローテーブルに置き、顔を上げた。
「……龍連、帰っていたの?」
旅から旅の生活を好む弟の事だから、今年もまた何処か旅先で新しい年を迎えるのだろうと、そう思っていた。
「今戻ったところだ」
背中からはみ出るほどのリュックサックをどさっという音とともに床に降ろした龍連は、何故だかそこに立ち尽くしている。
「どうしたの?座らないのかい?」
楸瑛の腰掛けているソファは三人掛けで、まだ十分に余裕がある。およそ遠慮というものに縁が無さそうな弟なのに、時々こうやって何かを待っているのが楸瑛には不思議だった。
楸瑛の言葉に安心したようにふわりと笑って、龍連はソファへと歩み寄る。
「あけましておめでとう、楸あにうえ」
そう言って隣に腰を下ろした弟に、楸瑛も「おめでとう」と微笑んだ。
そこに、龍連がすっと顔を寄せる。
「……兄上。新年といえば、お年玉だな」
浮かんだ笑みは先程とは打って変わったふてぶてしいもの。
もしかしたら、彼が戻って来たのはそのためなのかもしれないと思いながら、楸瑛は溜息をつく。
「君が戻って来ると思わなかったから、用意していないんだよ。明日まで待ってくれないかな?」
そう言って髪を撫でようとした手を、龍連にぎゅっと捕まえられた。
「用意など必要ない。あにうえが膝枕をしてくれたら良い」
そこまでで言葉を止めた龍連の顔が、急に不安げな物に変わってゆく。
「……龍連?」
「駄目か?……あにうえ」
そう言って見上げて来る龍連の瞳を見てしまったら最後、逆らえたことなど楸瑛には無いのだ。
「駄目ではないけど。君は意外と甘えたがりの弟だよね」
そう言っている間にも、ソファにごろりと横になった龍連の頭を楸瑛はゆっくりと撫でてやる。
「愚兄も何時までも愚兄だな」
龍連が呟きが聞こえたけれど、楸瑛はその意味を考えることもしなかった。
暫くすると膝の上の龍連から小さな寝息が聞こえてくる。
穏やかな寝顔を眺めていると幼い頃に戻ったようで、心の奥がじわりと満たされてゆく。
起こさないように気をつけながら、そっとブランケットをかけてやり、楸瑛は小さく呟いた。
「A HAPPY NEW YEAR!」
【了】
今年も宜しくお願い申しあげます。
このSSは自由にお持ち帰りくださいませ*^ー^*
2012 新年ご挨拶SS
NEW YEAR with MY DRAGON
【龍楸】
「愚兄いるか?」
ドアの前で一瞬立ち止まってそう声をかけた龍連は、楸瑛の返事を待つ事もなく部屋へと入ってくる。
楸瑛は手にしていたスマートフォンをローテーブルに置き、顔を上げた。
「……龍連、帰っていたの?」
旅から旅の生活を好む弟の事だから、今年もまた何処か旅先で新しい年を迎えるのだろうと、そう思っていた。
「今戻ったところだ」
背中からはみ出るほどのリュックサックをどさっという音とともに床に降ろした龍連は、何故だかそこに立ち尽くしている。
「どうしたの?座らないのかい?」
楸瑛の腰掛けているソファは三人掛けで、まだ十分に余裕がある。およそ遠慮というものに縁が無さそうな弟なのに、時々こうやって何かを待っているのが楸瑛には不思議だった。
楸瑛の言葉に安心したようにふわりと笑って、龍連はソファへと歩み寄る。
「あけましておめでとう、楸あにうえ」
そう言って隣に腰を下ろした弟に、楸瑛も「おめでとう」と微笑んだ。
そこに、龍連がすっと顔を寄せる。
「……兄上。新年といえば、お年玉だな」
浮かんだ笑みは先程とは打って変わったふてぶてしいもの。
もしかしたら、彼が戻って来たのはそのためなのかもしれないと思いながら、楸瑛は溜息をつく。
「君が戻って来ると思わなかったから、用意していないんだよ。明日まで待ってくれないかな?」
そう言って髪を撫でようとした手を、龍連にぎゅっと捕まえられた。
「用意など必要ない。あにうえが膝枕をしてくれたら良い」
そこまでで言葉を止めた龍連の顔が、急に不安げな物に変わってゆく。
「……龍連?」
「駄目か?……あにうえ」
そう言って見上げて来る龍連の瞳を見てしまったら最後、逆らえたことなど楸瑛には無いのだ。
「駄目ではないけど。君は意外と甘えたがりの弟だよね」
そう言っている間にも、ソファにごろりと横になった龍連の頭を楸瑛はゆっくりと撫でてやる。
「愚兄も何時までも愚兄だな」
龍連が呟きが聞こえたけれど、楸瑛はその意味を考えることもしなかった。
暫くすると膝の上の龍連から小さな寝息が聞こえてくる。
穏やかな寝顔を眺めていると幼い頃に戻ったようで、心の奥がじわりと満たされてゆく。
起こさないように気をつけながら、そっとブランケットをかけてやり、楸瑛は小さく呟いた。
「A HAPPY NEW YEAR!」
【了】
今年も宜しくお願い申しあげます。
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